創薬化学の新ジャーナル

   

Chemical & Engineering News によると、2010 年 1 月に ACS から ACS Medicinal Chemistry Letters という新ジャーナルが、2010 年半ばに RSC から MedChemComm という新ジャーナルが発刊されるようです。これに伴って Journal of Medicinal Chemistry はフルペーパーやレビューに集中することになりそう、とのこと。ご興味ある会社の方は検討してみてはいかがでしょうか。

気ままに創薬化学 2009年11月23日 | Comment(0) | コーヒーブレイク

分子内水素結合による中枢移行性の向上

2001 年、Pfizer 社からの報告 [論文]

NK1受容体アンタゴニストの研究で、下記左の化合物に対して分子内水素結合する位置にアミンを導入した右の化合物では中枢移行性が大幅に改善したとのこと。水との水素結合を減らすことによる効果と思われます。ついでにアミンを導入することで溶解性も大幅に改善し、酵素阻害活性も向上したようです。

分子内水素結合による中枢移行性の向上

[論文] "Utilization of an Intramolecular Hydrogen Bond To Increase the CNS Penetration of an NK1 Receptor Antagonist" J. Med. Chem., 2001, 44, 2276.

気ままに創薬化学 2009年11月11日 | Comment(0) | ADMET・物性・特許

hERG の名前の由来

「カッコ良くてぇ〜、頭良くてぇ〜、身長高くてぇ〜、性格良くてぇ〜、金持ちでぇ〜、長男じゃない人を彼氏にしたいっ!」 なんて言う人を見ると苦笑いしてしまいますが、創薬化学者は 「活性が十分にあって、毒性や副作用が十分に弱く、動態も物性も良好で、周辺化合物を権利化可能で、商業的に大量合成できる化合物を作れっ!」 という期待に答えないといけません。

クリアしなければいけない副作用指標の 1 つに hERG 阻害作用があります。hERG は心筋の再分極を司るカリウムイオンチャネルで、これを阻害すると QT 延長による不整脈を引き起こしてしまうと言われています。つまり、hERG を阻害しない化合物を合成しなければなりません。意外と多くの化合物が hERG を阻害してしまうため、創薬化学者の頭痛の種になることもしばしばです。

では、hERG とは何の略でしょうか?

実は human Ether-a-go-go Related Gene の略です。Ether は合成化学者お馴染のエーテルのこと。a-go-go は実はアメリカのナイトクラブのダンスのことなのです。

hERGは、1960年代、William D. Kaplan (現在、カリフォルニア州ドアルテにあるCity of Hope Hospitaに在籍)により、ショウジョウバエにおいて見出されたether-a-go-go遺伝子のヒトホモログであることからhERG遺伝子と呼ばれる。この遺伝子に変異が生じたショウジョウバエをエーテルで麻酔すると、ダンスするように脚を震えさせたことから、カリフォルニア州ウエストハリウッドのナイトクラブ「ウィスキー・ア・ゴーゴー」において当時人気であったダンスにちなんでether-a-go-go遺伝子と命名された。
[参考] hERG (Wikipedia)

気ままに創薬化学 2009年11月01日 | Comment(0) | コーヒーブレイク

「気ままに有機化学」「気ままに創薬化学」 について

「気ままに有機化学」「気ままに創薬化学」 をご覧くださってありがとうございます。このブログは管理人が個人で運営するブログです。コンテンツに誤りを見つけられた際は、ブログのコメント欄あるいは メールフォーム からご連絡ください。

私のブログ、サイト、サービス
気ままに創薬化学 (Google Reader 登録者数 539 人, 2013/5/4)
気ままに有機化学 (Google Reader 登録者数 1116 人, 2013/5/4)
ChemPort-有機化学者のためのポータルサイト (訪問者数 約 2200 人/日, 2013/5/4)
・ 有機化学ブログの最新記事 twitter @orgblog (2140 followers, 2016/8/6)
・ 研究者に贈る名言bot twitter @kenkyumeigen (335 followers, 2016/8/6)
有機化学ブログ記事検索
有機化学セミナー資料検索

◆ 私のブログと社会との関わり
・ HOPE ミーティングの取材依頼をいただき、取材&記事の執筆を行いました
  [記事] HOPE ミーティング Jr. (ジュニア): 小さな科学者の大きな経験
  [記事] HOPE ミーティング: 人と人の化学反応
・ ワイリー・ジャパンと共同で読者参加型の書評企画を実現しました
  [記事] Wiley の最新書籍を無料でもらってレビューを書こう!
・ シーエムシー出版からご献本と書評のご依頼をいただき、書籍の紹介記事を執筆しました
  [記事] 日本語で読むクロスカップリングの基礎・産業応用・最新の動向
・ 私のブログが雑誌 『化学』 で紹介されました
  [記事] 『気ままに有機化学』 が月刊 『化学』 に掲載!
・ 私のブログがエーエムアール株式会社 HP で紹介されました
  [記事] Chemspeed を取扱う エーエムアール社 HP に掲載されました
・ 書籍 『元素生活』 のミスをブログで指摘したところ、第 2 刷から改訂されました
  [記事] 『元素生活』 のミス?

◆ 私のブログにリンクを貼ってくださっている大学の研究室
東京大学 金井研究室
東京大学 野崎研究室
千葉大学 石川研究室
広島大学 武田研究室
山形大学 落合研究室
名城大学 森研究室
中央大学 山下研究室
信州大学 菅研究室
静岡県立大学 石川研究室
明治薬科大学 長岡研究室
奈良先端科学技術大学院大学 垣内研究室
神奈川大学 ChemBioDraw学内ダウンロードサイト

気ままに創薬化学 2009年11月01日 | Comment(0) | サイト・ツール・本