2014年2月の創薬関連書籍
◆ 和書
・ 定量的構造活性相関: Hansch法の基礎と応用
・ 早わかり改正薬事法のポイント―医薬品医療機器等法・医薬品ネット販売関連法のすべて
・ 医薬品承認申請ガイドブック 2013-14
・ 医薬品のレギュラトリーサイエンス
・ 医薬品業界特許切れの攻防 【後発VS新薬】激戦地図
・ ES・iPS細胞実験スタンダード?再生・創薬・疾患研究のプロトコールと臨床応用の必須知識 (実験医学別冊)
・ 実験医学 2014年3月号 Vol.32 No.4 TRPチャネルで感じるしくみ,動かすしくみ?熱や痛みのセンサー機構解明と創薬の期待
・ アルツハイマー病を治せ!
・ 創薬の夢 ポンちゃんの歩みと詩集
◆ 洋書
・ Preclinical Drug Discovery: Biochemical Methods in High Throughput Screening
・ Experiments in Pharmaceutical Chemistry, Second Edition
・ QSAR and Molecular Modeling
・ Thin Layer Chromatography in Drug Analysis
・ Lead Compounds from Medicinal Plants for the Treatment of Neurodegenerative Diseases
・ PET and SPECT of Neurobiological Systems
・ Toxicogenomics-Based Cellular Models: Alternatives to Animal Testing for Safety Assessment
・ Interrelations between Essential Metal Ions and Human Diseases
・ Twenty Years of G-CSF: Clinical and Nonclinical Discoveries
・ Proteases: Structure and Function
・ Rare Lymphomas
気ままに創薬化学 2014年03月28日
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増炭して脂溶性が下がるケース (3)
増炭して脂溶性が下がるケース (1) では 『2つ環化するように増炭する場合』、増炭して脂溶性が下がるケース (2) では 『分子内水素結合を切るような形で増炭 (N-メチル化) する場合』 に脂溶性が下がることを紹介しました。それでは 『環化しながら分子内水素結合を切るような形で増炭する場合』 はどうでしょうか?
2011 年 JMC より、Pfizer の HIV-1 ntegrase inhibitor の報告 [論文]。下図左の化合物から一炭素増やす形で環化して配座固定すると活性が 2 桁向上し、log D が 0.65 も低下。脂溶性の低下に関しては、おそらく 「環化」+「分子内水素結合の切断」 のダブル効果によるものと思われます (私見)。
化合物のデザインコンセプト。活性配座を下図左のようにマグネシウムに配位したものと推定していましたが、上図左の化合物では立体反発・双極子相互作用・分子内水素結合の影響で推定活性配座とは異なる下図右の配座が最安定配座 (最安定配座と推定活性配座のエネルギー差は 5.9 kcal/mol)。そこで、推定活性配座に近づけるために、上図右のような環化による配座固定に至ったようです。
『環化しながら分子内水素結合を切るような形で増炭する場合』にも脂溶性が大きく下がる (こともある) ようですね。
[論文] "Design and Synthesis of Novel N-Hydroxy-Dihydronaphthyridinones as Potent and Orally Bioavailable HIV-1 Integrase Inhibitors" DOI: 10.1021/jm200208d
2011 年 JMC より、Pfizer の HIV-1 ntegrase inhibitor の報告 [論文]。下図左の化合物から一炭素増やす形で環化して配座固定すると活性が 2 桁向上し、log D が 0.65 も低下。脂溶性の低下に関しては、おそらく 「環化」+「分子内水素結合の切断」 のダブル効果によるものと思われます (私見)。
化合物のデザインコンセプト。活性配座を下図左のようにマグネシウムに配位したものと推定していましたが、上図左の化合物では立体反発・双極子相互作用・分子内水素結合の影響で推定活性配座とは異なる下図右の配座が最安定配座 (最安定配座と推定活性配座のエネルギー差は 5.9 kcal/mol)。そこで、推定活性配座に近づけるために、上図右のような環化による配座固定に至ったようです。
『環化しながら分子内水素結合を切るような形で増炭する場合』にも脂溶性が大きく下がる (こともある) ようですね。
[論文] "Design and Synthesis of Novel N-Hydroxy-Dihydronaphthyridinones as Potent and Orally Bioavailable HIV-1 Integrase Inhibitors" DOI: 10.1021/jm200208d
気ままに創薬化学 2014年03月06日
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