2011年6月発刊の創薬関連書籍
今月は紹介できる創薬関連の和書がないので、代わりに創薬化学者にオススメの "一般書" を 2 冊紹介しましょう。いずれも 2011 年 3 月発売の一般書なので図書館にも置いてあると思います。是非読んでみてください。
1 冊目は高野和明の ジェノサイド。小説には珍しく創薬化学が大々的に出てきます。内容紹介を引用すると 「創薬化学を専攻する大学院生・研人のもとに死んだ父からのメールが届く。傭兵・イエーガーは不治の病を患う息子のために、コンゴ潜入の任務を引き受ける。二人の人生が交錯するとき、驚愕の真実が明らかになる―― 」。著者は創薬化学者ではなくプロの小説家ですが、創薬化学についても丹念に取材されたようで、私も楽しく拝読させていただきました。小説好きの創薬化学者は一読あれ!
2 冊目は喜多喜久の ラブ・ケミストリー。小説には珍しく有機化学が大々的に出てきます。内容紹介を引用すると 「専攻している有機化学の分野において、天才的科学センスをもつ東大院生の藤村桂一郎。ところが初めて恋をしたことによって、その能力を失ってしまった。悶々とした日々を過ごしていた彼の前にある日、「あなたの恋を叶えてあげる」と、謎の少女が現れて……」。著者は製薬企業の研究員の方で、本作がデビュー作。過去に 気ままに有機化学 で簡単に紹介しましたが、有機化学関係者にはたまらない一冊だと思います。
◆ 洋書
・ Signposts to Chiral Drugs: Organic Synthesis in Action
・ A Text Book of Medicinal Chemistry
・ Antiviral Drug Strategies
・ HIV-1 Integrase: Mechanism and Inhibitor Design
・ Polysaccharides in Medicinal and Pharmaceutical Applications
・ Pharmacokinetic-Pharmacodynamic Modeling and Simulation
・ Intracellular Delivery: Fundamentals and Applications
・ Peptide and Protein Delivery
・ Transdermal and Intradermal Delivery of Therapeutic Agents: Application of Physical Technologies
気ままに創薬化学 2011年07月24日
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