スルホキシイミンを創薬化学に


スルホキシイミンの創薬化学に関するミニレビューが Bayer の研究者から報告されました [論文1]。スルホン、スルホンアミド、アミジン、アルコール、リン酸などの等価体としてスルホキシイミンが使える可能性があるとのこと。

スルホキシイミンをもつ上市薬はまだないようですが、臨床試験の段階にはいくつかあります。そのうち例えば BAY 100394 (Phase I、CDK inhibitor) のケースでは、元の化合物は下図左のスルホンアミドでしたが、オフターゲットとしてスルホンアミド由来の炭酸脱水酵素阻害がありました。そこでスルホンアミドをスルホキシイミンにすると炭酸脱水酵素阻害が消失、さらに最適化し BAY 100394 に辿り着いたそうです。この成功を受けて Bayer ではスルホキシイミンを様々なプロジェクトで利用しているそうです。


他にも、スルホンをスルホキシイミンに変換することで hERG を低減することに成功した例などが挙げられています。スルホン、スルホンアミド、アミジン、アルコール、リン酸などの等価体としてスルホキシイミン、機会があれば試してみてはいかがでしょうか。

[論文1] "Sulfoximines: A Neglected Opportunity in Medicinal Chemistry" Angew. Chem. Int. Ed., Early View.
[論文2] "Sulfonimidamides as Sulfonamides Bioisosteres: Rational Evaluation through Synthetic, in Vitro, and in Vivo Studies with γ-Secretase Inhibitors" ChemMedChem, 2012, 7, 396.
[関連] スルホンアミド等価体、スルホキシイミン検証 (メドケム日記)

気ままに創薬化学 2013年08月24日 | Comment(0) | ADMET・物性・特許
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