最近、Scripps 研究所の Baran らが新しい実用的なクロロ化剤 Palau′Chlor (CBMG = 2-Chloro-1,3-bis(methoxycarbonyl)guanidine) を JACS に報告し [論文]、Aldrich から発売されました (5,000 円/1 g)。例えば、下図のヘテロ芳香環では、他のクロロ化剤よりも収率よくクロロ体を与えます。
Baran 研究室の blog "Open Flask" の記事より
基質を論文から 「一部」 抜粋して紹介すると、下図のイミダゾール、ピラゾール、ピロール、アニソールなどのクロロ化に使えるようです。クロロ基はそれ自身が医薬分子に含まれることもあり、また中間体としてクロスカップリング反応などの基質となる官能基なので、創薬化学でも重宝しそうです。
[論文] "Palau’chlor: A Practical and Reactive Chlorinating Reagent" DOI: 10.1021/ja5031744