アミド、イソキサゾール、イソキサゾリン (1)

アミド結合をイソキサゾールなどのヘテロ芳香環に置き換えることは創薬化学の定石のひとつです。今回と次回の記事では、イソキサゾールからさらにイソキサゾリンに展開し、溶解度向上や配座制御につなげた例を紹介します。

今回は Merck の CRTh2 antagonist で、溶解度向上の事例です [論文]。下図最上段のアミド化合物ではアミド結合の加水分解が問題となり、アミド等価体のイソキサゾールにするも溶解度が低下してしまいました。そこで、平面性を崩すためにイソキサゾリンにしたところ溶解度が大幅に向上 (ラットの動態も良好)。イソキサゾリン環上のメチル基は、ベンジルオキシムエーテルの潜在的な酸化的代謝を防ぎ、また平面性を崩して物性の改善にも寄与することを期待したものだそうです。


以上、「アミド→イソキサゾール」で溶解度低下、「イソキサゾール→イソキサゾリン(+メチル基)」で溶解度向上、という事例の紹介でした。

[論文] "Quality by design (QbD) of amide isosteres: 5,5-Disubstituted isoxazolines as potent CRTh2 antagonists with favorable pharmacokinetic and drug-like properties" DOI: 10.1016/j.bmcl.2014.01.043
[関連] アミド、イソキサゾール、イソキサゾリン (2) (気ままに創薬化学)

気ままに創薬化学 2014年07月22日 | Comment(0) | ADMET・物性・特許
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