
実際に、下図上段のアミドをオキサゾールやイソキサゾールの "extended" 配座等価体で置き換えると活性は減弱し、オキサゾリンやイソキサゾリンやイソキサゾリンの "bent" 配座等価体で置き換えると同等以上の活性の化合物が得られました。ここで、オキサゾリンは酸性溶液で加水分解されたため、イソキサゾリンに絞って更なる検討を行ったそうです。

「アミド→イソキサゾール」で "extended" 型アミドの配座を、「アミド→イソキサゾリン」で "bent" 型アミドの配座をミミックしうる、という事例の紹介でした。
[論文] "Discovery of a novel class of isoxazoline voltage gated sodium channel blockers" DOI: 10.1016/j.bmcl.2009.07.125
[関連] アミド、イソキサゾール、イソキサゾリン (1) (気ままに創薬化学)
イソキサゾリンって安定性はどうなんでしょうか?具体的には、@空気酸化されて芳香化してしまうのではないか、Aイミデートなので酸や塩基で加水分解されやすいのではないか、B酸化代謝されやすいのではないか、ということが気になりました。
Aに関しては、オキサゾリンはイミデートなので酸性溶液で加水分解されるようですが(本文中にも記載)、イソキサゾリンは比較的安定なようです。
@Bに関しては、可能性はあると思います。「アミド、イソキサゾール、イソキサゾリン (1)」で「イソキサゾリン環上のメチル基は、ベンジルオキシムエーテルの潜在的な酸化的代謝を防ぎ」と紹介しましたが、本記事の化合物でもベンジル位にメチル基を導入した化合物(一番右下の化合物)系でその後の最適化を進めています。この論文では理由は書かれていなかったと思いますが、やはり潜在的な酸化を防ぐためではないかと思います。